日本租税理論学会とは

日本租税理論学会は1989(平成元)年12月9日、設立されました。学会の設立にあたって示された「設立の趣旨」は、次のように謳っています。

「日本は租税国家である。しかし、租税問題を総合的・科学的に研究する全国的な研究組織は存在しない。租税国家では、租税のあり方が、実質的に政治の中身を決定する。さらにまた、租税のあり方が、一国の平和や人々の生活・人権を決定する。従来のタテ割りの研究組織では不十分である。日本は、いま、ある意味では租税国家の危機のなかにある。この際、財政学、税法学、税務会計学、経営学、政治学等を統合した、租税問題を総合的に科学的に研究する全国的な研究組織の設立が要請されている。」

創立大会では、谷山治雄(財政学)、富岡幸雄(税務会計学)、北野弘久(税法学)の3会員よりそれぞれの専門分野から問題提起がなされ、安藤實会員の司会により活発な議論が行われました。創立以来、「租税民主主義の理念に立脚して」(学会「規約」第3条)、租税問題を総合的・科学的に研究するという本学会の基本姿勢は、今日に至るまで一貫して貫かれています。財政学、税務会計学、税法学など多分野の研究者による租税問題の学際的な研究交流の場となっていることが、本学会の最大の特色です。

わが国の「租税国家の危機」は、1989年当時に比べても格段に深刻になっています。「社会保障・税の一体改革」が政治の大きな焦点となっていることにみられるように、税制改革のあり方はわが国の社会のゆくえを左右する重要な課題となっています。

本学会は、2018年12月には創立30周年を迎えます。毎年1回開催される大会での研究報告の成果は、「租税理論研究叢書」として今日まで22冊が公刊されています。租税問題を研究されている多くの研究者の方々に、本学会に加入されることを呼びかけます。